蔵のリノベーションで副業を始める方法|運営者が実例で解説

第八番地

こんなことで悩んでいませんか?

「実家に蔵がある。でも使い道がなくて放置している」 「地方移住を考えているが、収入源をどう作ればいいかわからない」 「蔵をリノベーションしたいが、費用や手続きが不明で踏み出せない」

こういった悩みを持つ方は多いと思います。
蔵は「重荷」に感じられがちですが、実際にはうまく活用すれば副業収入を生む資産になります。

結論から言うと。

蔵は、適切なリノベーションと用途選定をすれば、地方でも集客できる副業拠点になります。
私自身、蔵をサウナに改修して運営中で、現在は同じ敷地内の別の蔵をカフェとして開業準備中です。
費用・工程・許可手続きの実態を、この記事でできる限り具体的に共有します。

この記事でわかること

・蔵リノベーションで副業を始めるまでの全体の流れ
・実際にかかる費用と期間の目安
・蔵に向いている副業の種類と選び方
・行政手続き・補助金の活用方法
・よくある失敗と回避策

はじめに:蔵の紹介

私が蔵をどう活用しているか説明させていただきます。

こちらは「蔵サウナ」です。

現在、宿泊客のみが利用できるもので、最大5名まで入ることができます。

蔵の1階にもう一つ部屋を作り、中をサウナにしています。

熱源は薪ストーブを使い、水風呂やシャワー、ロウリュウ、外気浴が楽しめます。

宿泊客限定利用のため、他人の目線を気にすることなくお喋りしたり、自由に楽しむことができます。

また、こちらが現在改装中の「蔵カフェ」

蔵の中を改装して、飲食提供ができるスペースにしたいと思っています。

現在、宿泊客がキッチンを利用して料理を楽しんだり、BBQをしたりという素泊まり形式で、宿では飲食提供をしておりません。

蔵カフェという場所をつくることで、チェックアウト後に立ち寄ってもらったり、外部から客を取り込み、収益増加に繋げられればと思っています。

 

蔵を副業に活用するまでの全体像

まず全体の流れを把握しておきましょう。焦って工事から始めると、後から許可が取れないと判明するケースがあります。順番が重要です。

ステップ 内容 目安期間
① 現状調査 建物の状態確認・登記・用途地域確認 1〜2週間
② 用途・コンセプト決定 何をするか、誰に来てもらうか 1〜2週間
③ 行政・補助金の確認 自治体窓口への相談、補助金調査 1〜2ヶ月
④ 設計・見積もり 業者選定、設計図の作成 1〜3ヶ月
⑤ 工事 リノベーション工事の実施 2〜6ヶ月
⑥ 許認可申請 飲食・宿泊・サウナなど用途に応じた許可 1〜2ヶ月
⑦ 開業・運営 集客・SNS・口コミ 継続

全体で最短でも半年、余裕を持つなら1年以上を見ておくのが現実的です。

蔵リノベーションにかかる費用

費用は「蔵の状態」と「何に使うか」で大きく変わります。一般的な目安は以下のとおりです。

工事費用の目安

工事内容 費用の目安
断熱・防水(基本工事) 50~100万円
電気・給排水の引き込み 20〜100万円
内装仕上げ(床・壁・天井) 50〜200万円
サウナ設備(ストーブ・室内) 50〜100万円
カフェ設備(厨房・カウンター等) 100〜200万円
合計目安 300〜1,000万円以上

※築年数・構造・地域・業者によって大きく異なります。必ず複数業者から見積もりを取ってください。

費用を抑えるポイント

DIYでできる部分(塗装・棚づくりなど)は自分でやる
補助金を活用する(後述)
既存の構造を活かす設計にする

私の場合は、古民家を買うときに蔵サウナをセットで購入したものになります。
前オーナーが作ったものに、私が保健所と消防へ手続きを行い、利用できるものにしました。

蔵で始められる副業の種類と選び方

サウナやカフェ以外に、蔵を活用した副業を考えてみました。

用途 初期費用 許認可 客単価 地方での集客難易度
サウナ(時間貸し) 中〜高 あり(※) 高め ★★★(SNSで広がりやすい)
カフェ・飲食 飲食店営業許可 ★★(地域密着型)
ゲストハウス・宿泊 中〜高 旅館業法など 高め ★★(観光地に近い場合)
ギャラリー・レンタルスペース 低〜中 用途次第 低〜中 ★(認知に時間がかかる)
ワークショップ・体験型 低〜中 内容次第 ★★(リピート客が生まれやすい)

「蔵だけで何かを成立させる」という考え方よりも、宿や店舗など既存の事業に付加価値を加える設備として活用する方が、可能性は広がると感じています。

例えば、宿泊施設の一部としてカフェやサウナ、体験スペースなどに活用することで、滞在価値を高めたり、利用目的を増やしたりすることができます。

蔵そのものを主役にするのではなく、既存の資源と組み合わせることで、新しい価値や収益につなげていく考え方が重要だと思います。

地方で集客しやすい用途の考え方

地方では「人口が少ない=集客が難しい」と思われがちですが、体験型・SNS映え・希少性のある業態は遠方からも人を呼べます。蔵という古い建物の持つ独特の雰囲気は、それ自体が差別化になります。

まだまだ蔵を活用したサウナは全国的にも珍しく、私の知る限りでは兵庫県内では唯一の蔵サウナだと思います。

また、私の考える蔵カフェは、地元の方がゆっくりするためのものではなく、ターゲットを宿泊客に絞ることにしています。
カフェという業態は非常に収益を出しにくいと思うので、「宿にきたら蔵カフェがあった」「蔵カフェがあるからこの宿にしよう」といった、宿の集客装置のひとつとして考えています。

満足度を高めたり、リピート率を上げることで、収益を伸ばせればと考えています。

行政手続き・補助金の活用

必ず確認すること

蔵のリノベーションで副業を始める際、以下の点は自治体によって対応が大きく異なります。制度は変更される可能性もあるため、必ず最新の情報を関係窓口で確認してください。

  • 用途変更の建築確認申請:倉庫から店舗・飲食店・宿泊施設などに用途が変わる場合、建築基準法上の手続きが必要なケースがあります
  • 消防法への対応:不特定多数が来る施設は、消防設備の基準が変わることがあります
  • 飲食店営業許可・旅館業法など:保健所・都道府県への申請が必要です

補助金・助成金について

地方での遊休資産活用に使える補助金・助成金の例(※制度名・条件は随時変更されます)

  • 地域の空き家・遊休施設活用に関する補助金(市区町村が独自に実施していることがあります)
  • 観光・地域振興に関する補助金(都道府県・国)
  • 事業再構築補助金など中小企業向け補助金(事業計画が必要)

補助金は「あればラッキー」ではなく、積極的に使うべきツールです。ただし、補助金頼みで事業計画を立てると、採択されなかったときに動けなくなります。

現在、持続化補助金の申請をしています。採用されれば一気に進めることができるのでぜひ採択されたいところではあります。その際には商工会などが非常に手助けをしてくれますので、遊休資産の活用を検討している方はぜひ商工会へ話を持っていくのがいいと思います。

よくある失敗

失敗① 用途を決める前にリノベーションを始める

「とりあえず綺麗にしよう」と工事を先行させると、後から「サウナにするなら排水設備が足りない」「飲食店にするには厨房スペースが取れない」といった問題が起きます。用途・コンセプトを先に固め、それに合わせて設計することが鉄則です。

失敗② 費用の見積もりが甘い

古い蔵は、工事を始めてから「シロアリ被害があった」「土台が腐っていた」「雨漏りの修繕が必要」などの追加工事が発生することがあります。初期見積もりの1.2〜1.5倍を予算として持っておくことを推奨します。

失敗③ 集客を後回しにする

開業してから「どう宣伝しよう」と考えるのでは遅いです。工事中からSNSで進捗を発信し、オープン前から認知を作っていくことが、地方での集客では特に重要です。

まとめ

古い建物には、維持や修繕が必要という側面がありますが、見方を変えると新築では作りにくい価値を持った資源でもあります。

蔵を活用した副業を考える場合は、建物の魅力だけを見るのではなく、「誰に、何を提供し、どう収益化するか」を設計することで、現実的な事業につなげることができます。

FAQ

Q1. 蔵は登記上「倉庫」になっていますが、店舗やカフェに使えますか?

用途地域と建築確認の手続きによります。「倉庫」から「飲食店」などに用途を変更する場合、建築基準法上の手続きが必要なケースがあります。また、用途地域によっては店舗や宿泊施設を運営できない場合もあります。まず自治体の建築指導課・都市計画課に相談することをお勧めします。

Q2. 地方の蔵で副業を始めて、本当に収益になりますか?

業態・集客力・初期投資額によりますが、地方でも体験型・希少性のある業態は遠方からお客様が来るケースがあります。「近所だけで集客する」という前提を捨て、SNSや口コミで広域から呼べる設計にすることがポイントです。

Q3. 蔵の活用を業者に相談すると、高い費用を提示されそうで怖いです。

複数の業者から見積もりを取ることが基本です。また、地域の工務店・リノベーション業者の中には古民家・蔵の改修に慣れた業者もいます。最初から大手に頼む必要はなく、地元のつながりや紹介を活かして探すと、コストと信頼感のバランスが取りやすいです。

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