地方に移住したら、集客はどうすればいいのか
地方で事業を始めると、多くの人が最初に悩むのが集客です。
「人口が少ない地域で本当にお客さんは来るのか」
「広告費をかける余裕はない」
「SNSをやれば集客できるのか」
私自身、地方でキャンプ場や宿を運営する中で同じ不安を感じていました。
結論から言うと、地方の集客は広告よりも「検索」「口コミ」「紹介」の仕組み作りが重要です。
結論から言います。
地方では広告よりも「検索」と「口コミ」と「紹介」の3つが集客の軸になります。
広告をかけなくても、正しい順番で集客の仕組みを作れば、都市部から来てくれる顧客を安定的に獲得することは十分に可能です。ただし、即効性はありません。最低でも3〜6ヶ月は継続することが前提になります。
この記事では、実際に地方で事業を運営している立場から、広告を使わずに集客するための方法を7つ、優先順位をつけて紹介します。
この記事でわかること
・無料でできる集客方法と優先順位
・地方特有の集客の強みの活かし方
・よくある失敗と対策
・今日から始める具体的なアクション
地方の集客で広告が効きにくい3つの理由

まず前提として、「なぜ地方では広告頼りにしにくいのか」を整理します。
- ターゲットの母数が少ない
地方ではターゲット人数そのものが少ないため、広告を出しても十分な表示回数が集まらないことがあります。また、商圏が狭いため広告費を回収できないケースも少なくありません。
- 広告費の回収に時間がかかる
単価が低い商品・サービス(地場産品の販売、農産物、体験型コンテンツなど)は、広告費をかけると利益が出ない構造になりがちです。
- 地方のユーザーは「信頼」で動く
地方では「誰がやっているか」「地元の人がどう言っているか」が購買判断に大きく影響します。広告よりも口コミや地域の評判の方が効果が出やすい傾向があります。
広告を使わない集客方法7選

①【優先度:高】Googleビジネスプロフィール(MEO)
地方で事業をやるなら、これが最初にやるべきことです。
Googleビジネスプロフィールとは、Googleマップや検索結果に自分の店舗・事業の情報を表示させる無料のサービスです。「〇〇市 キャンプ場」「〇〇町 宿泊」のように、地名+業種で検索したユーザーに表示されます。
設定でやること
・写真を10枚以上アップロードする(外観・内装・商品・スタッフなど)
・事業の説明文を書く(400〜500文字程度)
・口コミへの返信を習慣にする
地方では競合が少ないため、しっかり設定するだけで検索上位に表示されやすくなります。都市部では難しい「上位表示」が、地方では現実的に狙えます。
即効性はないのですが、初期からちゃんと準備しておいたほうがいいと思います。
初期の頃に来てくれた方が口コミを書いてくれるかもしれない可能性をつぶすのはもったいないです。
MEOは一番効果を得られる集客方法だと思います。
②【優先度:高】ブログ・記事コンテンツ(SEO)

「地方 キャンプ場 おすすめ」「〇〇県 空き家 DIY」のように、移住検討者や観光客が検索するキーワードで記事を書いておくと、継続的に検索流入が入ってきます。
ブログはWordPressで作るのが定番ですが、最初はnoteでも構いません。大切なのは「始めること」と「続けること」です。
記事で書くべきテーマ
・よくある質問への回答(「〇〇市に移住するには?」など)
・地域の情報(季節のイベント・観光スポット・生活コスト)
ブログは書いてから検索に載るまで3〜6ヶ月かかります。
すぐに結果は出ませんが、1度書いた記事は資産として長期間機能します。
キャンプ場の営業をはじめる前、ブログを書いていました。
アクセスも非常に少なく、たいしたことのないブログでだれも読んでないだろうと思っていたのですが、来られた方の中にはブログ読みました!と言ってくれる方がいてビックリしたことがあります。
noteだと簡単に始められるのでおすすめです。
③【優先度:高】口コミを設計する

口コミは「自然に集まるもの」ではなく、「設計するもの」です。
地方では一人の顧客が持つ口コミの影響力が、都市部より大きくなります。来てくれた人が次の人を連れてくる「紹介の連鎖」が起きやすい環境です。
口コミを増やすための具体的な行動
QRコードを作り、口コミ投稿ページに誘導する
口コミへは必ず返信する(検索表示にも影響する)
SNSでのタグ付け投稿を促す(写真映えする場所・体験を用意する)
私の場合は宿泊業(キャンプ場・古民家宿)なので、OTAと呼ばれる予約サイト(Booking.comやAirbnb、なっぷ)を主に使っています。
もちろん最初は口コミはゼロでしたが、地道に書いてくださいとお願いすることで、Airbnbは67件、なっぷ30件、Googlemapは89件と少しずつ集まってきました。
書いてくれますか?とお願いするとみなさん親切に口コミ投稿してくれてほんとうに助かっています。
④【優先度:中】SNS発信(Instagram・X・YouTube)

SNSは即効性を期待するものではなく、「認知を積み上げる場所」として使います。
地方の事業者がSNSを使う目的は「フォロワーを増やすこと」ではありません。
検索されたときに「実在する事業だ」と信頼してもらうこと、地域の様子や事業内容、人柄を伝え、初めて知った人に安心感を持ってもらうこと。
プラットフォーム別の使い方
| プラットフォーム | 向いているコンテンツ |
| 景色・宿泊施設・体験の写真。地方の雰囲気を視覚的に伝える | |
| X(旧Twitter) | 日々の気づき・地域情報・事業の進捗をテキストで発信 |
| YouTube | DIYや事業開始の記録動画。検索にも強い |
毎日投稿しなくても構いません。週2〜3回、「見た人が何かを感じるか行動できる投稿」を続ける方が長続きします。
私の所感ですが、Twitterは特に拡散されやすいので即効性は高いと感じます。
Instagramはファンを増やせる場所。
Instagramを見て来てくれる人が多いです。
SNSは苦手なので、どうしても惰性でやってしまいがちなのですが、無料で告知できるツールなので使わない手はないと思っています。
リール動画とかYoutubeとかやったほうがいいんだろうなとわかってはいるけど、苦手意識が強くてできていません…。
⑤【優先度:中】地域メディア・ローカルプレスへの掲載

地方には意外と「地域の話題を取り上げたいメディア」があります。
地域情報サイト(移住促進サイト、観光協会サイトなど)
地元テレビ・ラジオの情報コーナー
プレスリリースを送ったり、SNSで地域タグをつけて発信することで、メディア側から声をかけてもらえることがあります。
掲載されると一気に認知が広がります。
費用は基本的にかかりません。
プレスリリースに書く内容
・地域にとってどんな意味があるか
・連絡先と写真
メディアに取り上げてもらえると反響は大きいです。新聞やTVは特に注目を集めます。一気にフォロワーが増えたり、問い合わせが増えたり、別のメディアに取り上げられたり、良い循環が生まれやすくなります。
⑥【優先度:中】地域の人・他事業者との連携

地方では「一人で全部やろうとしない」ことが重要です。
近くの宿と飲食店が連携してセット割引を作る、農家と体験施設がコラボするなど、地域の事業者同士がお互いを紹介し合うことで、広告なしで新規顧客にリーチできます。
連携の始め方
- 地域の商工会・観光協会のイベントに顔を出す
- SNSで近隣事業者をフォローし、積極的に交流する
- 「お互いを紹介し合う」ことを明示的に提案する
都市部では競合になりがちなビジネスでも、地方では「協力関係」の方が利益になるケースが多いです。
商工会という存在は個人事業主にとっては心強い味方になってくれる存在です。
補助金関係や地域メディアなど、さまざまな形でフォローしてくれます。
どんな個人事業であっても、ぜひ一度地元の商工会へ問い合わせしてみることをおすすめします。
⑦【優先度:低〜中】メルマガ・LINE公式アカウント

一度来てくれた顧客を「リピーター」にするための仕組みです。
新規集客よりもリピート集客の方がコストが低く、安定した売上につながります。来店・利用の際にLINE登録を促し、季節の情報やキャンペーンを定期的に配信します。
ポイント
- 登録特典を用意する(割引・限定情報など)
- 配信頻度は月1〜2回で十分
- 売り込みより「役立つ情報」を中心にする
正直に書くと、私はこれはやっていません。
私自身は、LINEとかメルマガを見てまた行きたいなと思うような機会がないからです。
カフェや美容室など相性のいい店舗経営をされている方はこうした手法もありかと思うので、自分の事業との相性を考えて判断するのがいいと思います。
地方特有の集客の強みを活かす
ここまで7つの手法を紹介しましたが、地方には広告に頼らなくていい理由が他にもあります。
競合が少ない
「〇〇市 キャンプ場」で検索したとき、競合が1〜2件しかいない、というケースが地方では珍しくありません。都市部では激戦のキーワードでも、地方では少しの努力で上位表示できます。
「移住者」というストーリーが強い
移住して事業を始めた経緯そのものがコンテンツになります。
地域メディアやSNSで取り上げられやすく、「なぜその地域を選んだのか」「どんな挑戦をしているのか」に興味を持つ人も少なくありません。
行政・補助金との連携がしやすい
自治体の移住促進担当者と関係を作ると、公式サイトへの掲載や移住フェアへの出展など、無料でリーチを広げられる機会があります。
ただし、補助金や支援内容は自治体・年度によって大きく異なります。必ず各自治体の公式情報を確認してください。
よくある失敗
失敗①:全部同時に始めようとする
SNS・ブログ・MEO・口コミ・メルマガ…すべてを一気に始めようとして、どれも中途半端になるパターンです。まずGoogleビジネスプロフィールとブログ(またはSNS)の2つだけに絞ることをすすめます。
失敗②:3ヶ月で諦める
ブログやSNSは3ヶ月で成果が出ることはほとんどありません。「効果がない」と判断するには早すぎます。最低6ヶ月、できれば1年継続することを前提にしてください。
失敗③:ターゲットを「地元の人」に限定しすぎる
地方の事業は「都市部から来る人」を顧客にした方がうまくいくケースが多いです。
地元住民向けの集客だけを考えていると、母数が少なくて行き詰まります。
検索キーワードやSNS発信も「県外・市外から探している人」を意識した設計にする必要があります。
失敗④:写真の質が低い
特にInstagramやGoogleビジネスプロフィールでは、写真の質が第一印象を決めます。
スマートフォンでも自然光で撮れば十分ですが、暗い・ぼやけている写真は集客を妨げます。
今日からできるアクション チェックリスト
- Googleビジネスプロフィールを登録(または未登録の場合は今日中に)
- 事業のInstagramまたはX(Twitter)アカウントを作成
- ブログまたはnoteのアカウントを作成し、最初の記事テーマを決める
- 過去に来てくれた顧客に口コミ依頼の連絡をする
- 地域の商工会・観光協会の次回イベントを調べる
- LINE公式アカウントを開設する(無料)
まとめ
地方で広告を使わずに集客するための要点を整理します。
- まずやるべきは「Googleビジネスプロフィール」と「口コミ設計」
- 並行して「ブログ」か「SNS」のどちらか1つを選んで継続する
- 地方特有の強み(競合の少なさ・移住ストーリー・地域連携)を活かす
- 即効性は期待せず、6ヶ月〜1年の継続を前提にする
広告費がかけられないことは、地方移住後の事業において必ずしもハンデではありません。むしろ地方の特性に合った集客の方が、長期的に安定した顧客基盤を作りやすいと感じています。
まず1つだけ選んで、今週中に動き出してみてください。
FAQ
Q1. 地方移住後、集客が軌道に乗るまでどのくらいかかりますか? A. 一般的に、Googleビジネスプロフィールは登録後1〜3ヶ月で効果が出始めることが多いですが、地域や業種によって大きく異なります。ブログやSNSは6ヶ月〜1年の継続を前提にするのが現実的です。焦らず継続することが最も重要です。
Q2. フォロワーが少なくてもSNSは意味がありますか? A. 意味があります。フォロワー数よりも「検索されたときに実在感が伝わるか」の方が地方の集客では重要です。フォロワー0でも、投稿が10件以上あり、写真と説明がしっかりしているアカウントは信頼感を与えます。
Q3. WordPressとnote、どちらでブログを始めるべきですか? A. 費用を抑えて早く始めたい場合はnote、長期的にSEO効果を本格的に狙うならWordPressがおすすめです。ただし、どちらも「書かなければ意味がない」ため、まず始めやすい方から着手するのが現実的です。

